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秦漢時代における皇帝と社会

秦漢時代における皇帝と社会

中国古代の皇帝制度の形成。皇帝支配の正当性についての問題とその質的な転換とは。

著者 福島 大我
ジャンル 歴史
出版年月日 2016/02/29
ISBN 9784881253038
判型・ページ数 A5・220ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 在庫あり
 

目次

緒論 問題の所在

第一章 皇帝権力の戸口把握―逃亡規定からみた
 はじめに
 一 吏・民の逃亡
 二 刑徒の逃亡、女子の再逃亡
 三 私奴婢の逃亡
 四 犯罪者の逃亡
 五 徭役・公務・兵役・軍務からの逃亡
 六 国外逃亡
 七 その他関連規定
 おわりに

第二章 前漢代における「首都圏」の形成
 はじめに
 一 前漢初期における「關中」と「郡国制」[高祖~呂后期]
  1 漢王朝の成立と首都長安の選択
  2 『二年律令』にみる漢初における「關中」と諸侯王国
  3 「郡国制」の位置付けについて
 おわりに

第三章 前漢代における「首都圏」の展開
 はじめに
 一 「首都圏」の確立[~宣帝期]
  1 三輔の形成
  2 帝陵徙民政策の展開
  3 三輔と酷吏
 二 前漢後半期の礼制改革[元帝期~]
  1 郡国廟の廃止と陵邑の廃止
 おわりに

第四章 瑞祥からみた漢代の皇帝権力
 はじめに
 一 宣帝の即位状況と瑞祥
 二 前漢代における瑞祥と祭祀・賜与との関連
 三 文帝期の詐言事件にみる瑞祥と儒家思想
 おわりに

第五章 賜与・賑恤政策からみた漢代の皇帝権力
 はじめに
 一 皇帝支配の正当性―賜与と賑恤の背景について
  1 山林薮沢の君主による独占と帝室財政
  2 賜与と賑恤
  3 徳と刑
 二 賜与賑恤の史料上にみる政策変化
  1 賜与・賑恤記事の集計
  2 賜与・賑恤事例についての概観
  3 賜与・賑恤の対象者についての概観
 三 前漢後半期という問題―社会構造の変化と国家の変質
  1 民間の祭祀とその変容
  2 前漢後半期における国家礼制の改革
  3 財政機構の一元化
 おわりに

結論

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内容説明

中国古代の皇帝制度の形成について、主に地理的・空間的な支配・把握の様相とその変遷も含めて、皇帝と一般民との接点となる政策から皇帝支配の正当性についての問題とその質的な転換を探ることを試みる。

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