目次
まえがき
第1章 墨、紙、そして筆
――ポール・クローデルが日本で刊行した「書物」をめぐって 根岸徹郎
1.日本で出版されたクローデルの本
2.日本におけるクローデル
3.クローデルが日本で刊行した本
4.表意文字としてのアルファベット
5.一冊の本から一枚の紙へ
6.詩人の視線
7.『百扇帖』における漢字とフランス語の共存
8.『百扇帖』とセガレンの『碑』
9.『百扇帖』のさまざまな形
10.漢字とフランス語の相互関係
11.手書きによる文字と活字の間
12.結びに代えて~墨と紙と筆によって生みだされる息としての「言葉」
第2章 梁漱溟の東西文化論とデューイおよびラッセル 土屋昌明
1.五四新文化運動と東西文化論
2.梁啓超による刺激
3.梁漱溟の東西文化論
4.デューイの東西文化論
5.ラッセルの東西文化融合論
6.結 語
第3章 近代初期Robinson Crusoeの翻訳について
――崔南善の訳を中心に 厳 基珠
1.はじめに
2.日本の翻訳状況
3.中国の翻訳状況
4.韓国の翻訳状況
5,おわりに
第4章『十五少年』は東アジアでどのように翻訳されたのか 三枝壽勝
1.はじめに
2.文献,資料
3.予備的な考察
4.各言語翻訳の個別研究
5.おわりに
第5章 朝鮮文学とロシア語 三枝壽勝
1.はじめに:朝鮮の地理的,政治的特殊性
2.朝鮮における外来語としてのロシア語
3.ロシアの詩の翻訳集
4.ロシア語の出てくる小説
5.おわりに
第6章 無味の帝国の夷狄たち
―ロラン・バルトとミケランジェロ・アントニオーニ 下澤和義
1.「文学」と「映画」の出会い
2.映画『中国』における「言語のざわめき」
3.「無味」の帝国への旅
第7章 中国のハリウッド,ハリウッドの中国
―中国におけるアメリカ映画の受容史 劉 文兵
1.はじめに
2.ハリウッド映画の上映
3.ハリウッド映画の影響
4.ハリウッド映画に描かれた中国
5.ハリウッド映画との断絶・連続―中国人民共和国成立後(1949~1976年)
6.ハリウッド映画の再来―文化大革命(1976~2013年)
7.おわりに
補論 三つ以上の地域の相互関係を研究する意味について 鈴木健郎
1.はじめに
2.近代以前のヨーロッパと東アジア諸地域
3.近代以降のヨーロッパと東アジア諸地域
4.進化論と社会進化論
5.おわりに
第1章 墨、紙、そして筆
――ポール・クローデルが日本で刊行した「書物」をめぐって 根岸徹郎
1.日本で出版されたクローデルの本
2.日本におけるクローデル
3.クローデルが日本で刊行した本
4.表意文字としてのアルファベット
5.一冊の本から一枚の紙へ
6.詩人の視線
7.『百扇帖』における漢字とフランス語の共存
8.『百扇帖』とセガレンの『碑』
9.『百扇帖』のさまざまな形
10.漢字とフランス語の相互関係
11.手書きによる文字と活字の間
12.結びに代えて~墨と紙と筆によって生みだされる息としての「言葉」
第2章 梁漱溟の東西文化論とデューイおよびラッセル 土屋昌明
1.五四新文化運動と東西文化論
2.梁啓超による刺激
3.梁漱溟の東西文化論
4.デューイの東西文化論
5.ラッセルの東西文化融合論
6.結 語
第3章 近代初期Robinson Crusoeの翻訳について
――崔南善の訳を中心に 厳 基珠
1.はじめに
2.日本の翻訳状況
3.中国の翻訳状況
4.韓国の翻訳状況
5,おわりに
第4章『十五少年』は東アジアでどのように翻訳されたのか 三枝壽勝
1.はじめに
2.文献,資料
3.予備的な考察
4.各言語翻訳の個別研究
5.おわりに
第5章 朝鮮文学とロシア語 三枝壽勝
1.はじめに:朝鮮の地理的,政治的特殊性
2.朝鮮における外来語としてのロシア語
3.ロシアの詩の翻訳集
4.ロシア語の出てくる小説
5.おわりに
第6章 無味の帝国の夷狄たち
―ロラン・バルトとミケランジェロ・アントニオーニ 下澤和義
1.「文学」と「映画」の出会い
2.映画『中国』における「言語のざわめき」
3.「無味」の帝国への旅
第7章 中国のハリウッド,ハリウッドの中国
―中国におけるアメリカ映画の受容史 劉 文兵
1.はじめに
2.ハリウッド映画の上映
3.ハリウッド映画の影響
4.ハリウッド映画に描かれた中国
5.ハリウッド映画との断絶・連続―中国人民共和国成立後(1949~1976年)
6.ハリウッド映画の再来―文化大革命(1976~2013年)
7.おわりに
補論 三つ以上の地域の相互関係を研究する意味について 鈴木健郎
1.はじめに
2.近代以前のヨーロッパと東アジア諸地域
3.近代以降のヨーロッパと東アジア諸地域
4.進化論と社会進化論
5.おわりに
内容説明
ヨーロッパと東アジアの諸地域、具体的にはフランス・中国・日本・韓国を中心とする複数地域にまたがる近現代の学術・思想・文学・翻訳・映画表象などの形成過程の諸問題を扱う。意識的に三つ以上の多数の地域・国家間の相互関係、相互交流を主題化することにより、二者の比較研究とは質的に異なった複雑で動態的な様相を可視化することを企図している。表象文化研究と近現代史研究の方法を結合している点にも意義があると考えている。