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国会議員による憲法訴訟の可能性

アメリカ合衆国における連邦議会議員の原告適格法理の地平から

国会議員による憲法訴訟の可能性
著者 三宅 裕一郎
ジャンル 法律
出版年月日 2006/01/15
ISBN 9784881251676
判型・ページ数 A5・274ページ
定価 本体3,600円+税
在庫 在庫あり
 

目次


第1章 連邦最高裁判所判決における一般的な原告適格法理の展開
 第1節 総説
 第2節 1970年代に至る以前の一般的な原告適格法理
 第3節 1970年代初頭における一般的な原告適格法理の緩和化
 第4節 1974年を転機とする一般的な原告適格法理の厳格化
 第5節 小括

第2章 連邦裁判所判例にみる連邦議会議員の原告適格法理の展開と拡大
    ― Kennedy v. Sampson事件連邦控訴裁判所判決(1974年)まで
 第1節 Coleman v. Miller事件連邦最高裁判所判決(1939年)
 第2節 Mitchell v. Laird事件連邦控訴裁判所判決(1973年)
 第3節 Holtzman v. Schlesinger事件連邦控訴裁判所判決(1973年)
  (1) 事実
  (2) 判決の概要
  (3) 評価 ― 政治問題と原告適格の交錯?
 第4節 Kennedy v. Sampson事件連邦控訴裁判所判決(1974年)
  (1) 事実
  (2) 判決の概要
  (3) 評価 ― 連邦議会議員の「派生的な」原告適格について

第3章 1970年代後半からの連邦議会議員の原告適格法理の厳格化
    ― 1980年代における「エクイティ上の裁量」という法理の台頭
 第1節 1980年代以前の連邦議会議員による主な訴訟
 第2節 マクガアン裁判官による「エクイティ上の裁量」という法理の提唱
 第3節 1980年代以降の連邦議会議員による主な訴訟と「エクイティ上の裁量」
 第4節 軍事・外交問題に関する訴訟と「エクイティ上の裁量」
 第5節 小括

第4章 連邦議会議員の原告適格法理の現在
    ― Raines v. Byrd事件連邦最高裁判所判決(1997年)による極小化と混乱
 第1節 事実
 第2節 判決の要旨
  (1) レーンクィスト首席裁判官の法廷意見
  (2) スーター裁判官の同意意見
  (3) スティーヴンス裁判官の反対意見
  (4) ブレイヤー裁判官の反対意見
 第3節 Raines判決の原告適格法理をめぐる法的問題点
  (1) 「個人的な損害」要件の問題点
  (2) Coleman判決に基づく「票の完全な無効化」基準の問題点
 第4節 小括
第5章 日本における国会議員による憲法訴訟の可能性
 第1節 警察予備隊違憲訴訟(1952年)再訪
  (1) 日本の司法審査制の性質に関する諸説
  (2) 警察予備隊違憲訴訟における原告議員の原告適格に関する主張
  (3) 社会党による裁判所法改正案と違憲裁判手続法案の作成
 第2節 日本の「アメリカ型」司法審査制とアメリカ司法審査制との乖離
  (1) 「乖離」の所在の探訪
  (2) 「アメリカ型」司法審査制と「大陸型」行政事件訴訟の相克
 第3節 日本における国会議員による憲法訴訟論導出の可否
  (1) 司法権内在型「機関訴訟」としての国会議員による憲法訴訟
  (2) 憲法上の立法権限侵害に対する国会議員による憲法訴訟

おわりに あとがき 索 引

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内容説明

日本では国会議員による憲法訴訟など考えられもしない。一方、アメリカの司法審査制度では連邦議会議員を原告とする憲法訴訟が認められている。本書は、その彼我の違いは何であるかを明らかにし、日本における国会議員による憲法訴訟の可能性を追求する。

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